内海造船、1万トン超の大型フェリーに再参入【海事プレス】

令和元年12月23日発行「日刊海事プレス」に、内海造船についての記事が掲載されています。

《P8掲載記事転記》

1万トン超の大型フェリーに再参入
■内海造船、因島工場で建造へ

内海造船はこのほど、宮崎カーフェリーから1万4200総トン型フェリー2隻を受注し、1万総トン超の大型フェリー市場に再参入した。内海造船の建造フェリーとして最大船型となり、2隻は因島工場で建造するもよう。また、因島工場は老朽更新としてクレーン3基を新設する。
ここ数年に1万総トン以上の大型フェリーの建造実績がある日本の造船所は三菱造船とジャパンマリンユナイテッド(JMU)、今治造船のみで、大型フェリーの多くは三菱造船の下関造船所で建造していた。中小型フェリーの建造実績で国内トップクラスの建造実績を持つ内海造船が1万総トン超のフェリー建造に再参入したことで、国内の大型フェリーの建造ヤードは2強体制になる。
内海造船は、70年代に太平洋フェリー向けの1万1800トン型“だいせつ”“いしかり(初代)”など1万総トン超の大型フェリーを建造していたが、ここ数年は1万総トン未満の中小型フェリーを中心に建造していた。また、内海造船は宮崎カーフェリーの前身の日本カーフェリー向けに“美々津丸”(9551総トン、1974年竣工)を建造した実績もある。
内海造船は瀬戸田工場と因島工場の2工場を持ち、立地的に隣り合う島にある両工場一体の建造体制を敷いている。これまでフェリーは瀬戸田工場で建造していたが、今回は因島工場で建造する。因島工場は2005年に内海造船に統合し、パナマックス級の船台2本を活かしてハンディサイズ・バルカーやプロダクト船、自動車船、RORO船などの大型船を建造してきた。自動溶接ラインなど省力化設備の導入も積極的に行っており、フェリーの建造でも高い生産性を活かすようだ。
内海造船は19日、因島工場の老朽更新として吊り能力を向上したクレーン3基を新設すると発表した。設備投資額は約20億円。2020年6月から順次着工し、2021年2月から順次稼動予定。吊り能力は明らかにしていない。因島工場の既存クレーンは120トン×2基、100トン×1基、80トン×3基、60トン×1基となっており、120トンクレーン2基と80トンクレーン1基を代替するもよう。クレーンを新設することで、生産性向上を見込む。

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